トップページ動物園だより > NO-476

動物園だより

動物園だより : NO.476

園長からのご挨拶

ご 挨 拶

宮崎市フェニックス自然動物園   園 長  竹田 正人


 この度、令和3年4月1日付で園長に就任いたしました竹田正人(たけだまさと)です。

 当園は昭和46年(1971年)3月24日にフェニックス国際観光株式会社の動物園と遊園地およびプールを設置した総合レジャーランド「フェニックス自然動物園」としてオープンしました。今年で50周年を迎えます。その後、2001年に「宮崎市フェニックス自然動物園」として再開園し、現在に至っています。

 当園のコンセプトは野生を念頭に置いた群れ動物の混合展示で、オープン当時にはアフリカから運んできた多くのマサイキリン、グラントシマウマ、エランド、オグロヌーなどの草食動物や、ダチョウやホロホロチョウなどの鳥類が一緒に展示されていました。このコンセプトは今後も可能な限り継承していくつもりです。

 また、開園当時から続いているのがフラミンゴショーです。このショーを更に進化させるべく、2012年にフラミンゴショー会場の天井と周囲にネットを張ってフライングケージ型に改築し、国内唯一のフライングフラミンゴショーに進化させました。

 一方、希少動物の繁殖にも取り組み、1974年に国内初のダチョウ繁殖に成功しました。また、国内で飼育されている4種類のフラミンゴ(チリーフラミンゴ、ベニイロフラミンゴ、ヨーロッパフラミンゴ、コフラミンゴ)すべての繁殖にも成功しています。現在フラミンゴの飼育数は300羽を超え、まさに「フラミンゴ王国」といっても過言ではありません。

 近年では、宮崎県の鳥であるコシジロヤマドリの繁殖と展示、未だにその生態が詳しく分かっていないミゾゴイの保護と飼育下繁殖にも取り組み、成功を収めています。更に、環境省と公益社団法人日本動物園水族館協会、宮崎大学が連携して取り組む保全事業の一環として、国の天然記念物で絶滅の恐れのあるアマミトゲネズミの飼育下繁殖に着手し、2018年に世界初の繁殖に成功しました。このように、海外の希少動物のみならず、郷土や日本の希少動物の繁殖研究にも取り組んでいます。

 2019年3月には、国内で2番目の飼育頭数を誇るチンパンジーの新しい施設「チンパンジーの森」ができました。この施設は、飼育担当者を交えたプロジェクトチームから生まれた新たな発想をベースにしたものです。チンパンジーの生活を豊かにするため3つの異なる展示場を配置し、将来的には彼らの生態を意識して、3つの群れを3つの展示場で交互に展示する予定です。今後も老朽化に伴う動物舎の建て替えの際には、動物の生息地域を考えたレイアウトのもと、動物の福祉に配慮し、来園者の方々にも彼らの生息地である自然を感じてもらえるような動物舎を作って行きたいと考えています。

 最後に、開園50周年を記念した様々なイベントを簡単にご紹介します。既に、「宮崎市フェニックス自然動物園年表展」として、当園の50年の歩み一覧表にして動物園ゲートを入ったところにある休憩室にて掲示しております。この休憩室の横には、50周年を記念したフォトスポットを設置しました。実物大のアジアゾウ「みどり」の写真をバックに記念撮影してください。また、宮崎県出身のイラストレーター・ヒダカマコト氏とのコラボでブックカバーを作って、市内の書店や図書館に配布しています。更に秋からは、より濃厚なイベントを数多く開催する予定ですので、ホームページ等をご注目いただき、奮ってご参加ください。

 未だ、新型コロナウイルス感染症(Covidー19)が猛威を奮っており、様々な場面での制限・制約がかかっています。当園でも一部の展示やイベントなどの実施を変更、休止していますが、十分な感染症対策を実施して、皆様のご来園をお待ちしております。

 これからも、市民のみなさんに愛され楽しく学べる動物園、観光誘客に寄与できる魅力的な動物園、動物のため動物福祉に配慮した動物園、希少野生動物の保護と自然環境保全を担う動物園を目指して職員一丸となって歩むつもりですので、引き続きご支援とご愛顧を賜りますよう、よろしくお願いいたします。


【略歴】昭和33年島根県出雲市生。大阪府立大学大学院卒業。獣医師。獣医学博士。学芸員。
大阪市環境保健局、同市建設局(天王寺動物園)等を経て平成25年・宮崎市フェニックス自然動物園飼育課長、同30年・副園長。

2021年6月14日